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「本のまち・木之本」へようこそ


 木之本といえば、江戸時代からの宿場町として有名ですが、実は「本のまち」でもあるんです。

 駅前には明治39年、地元の有志によって設立され、百年以上に渡って住民たちの手で守られてきた国内でも珍しい私立の「江北図書館」が、街道沿いには古くからの本屋が二軒、二年前に開店した古書店が一軒、最近では自宅のギャラリーで蔵書を開放する陶芸家もいます。

 古書店「あいたくて書房」の店主久保寺容子さんは、本が身近にある街の魅力に惹かれて開店。「『本のまち・木之本』を盛り上げていきたい」と、駅や公共施設に貸し出しできる文庫を設置したり、大人のための読み聞かせ会を開いたりしてきました。

 昨年、その思いに共感した仲間たちと第1回目の「ひとはこ古本市」を開催。参加者がみかん箱サイズの箱に売りたい本を持ち寄るという気軽な本のフリーマケットに、約30店舗が出店、2千人を超える人が集まりました。今年も11月4日に開催予定で、現在出店者を募集中です。

 久保寺さんが、インターネットで本がいつでも簡単に買える時代にあえて実店舗にこだわるのは「目指して買うのではなく、本との偶然の出合いを体感して欲しいから」。

 私も、久保寺さんの思いに共感しているひとり。まちを一冊の文庫に詰め込んだ「きのもと文庫」を作りました。これからも、本のまちを体感してもらえる取り組みを発信していきたいと思います。 (2018年9月・朝日新聞滋賀版)

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