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仕出し記念日


大雪続きの週明け、丘峰喫茶店は初めての「仕出し」をさせていただきました。

戸惑うところや、予定通りにいかないところもありましたが、お客様の優しさに助けられ、

なんとか、宴席へお届けすることができました。

お品書きを、ご紹介。 「睦月 冬土用の御膳」

上段

一、蕪蒸し 銀あんかけ

一、豚の角煮

一、金柑蜜煮

一、菜の花のお浸し

一、伊達鰻巻

一、野菜炊き合わせ

一、筍の木の芽和え

一、天ぷら

海老大葉巻き

川海老かき揚げ

野菜

下段

一、鯛と鰤の造り   塩ポン酢のメレンゲ 紅白大根を添えて

一、飯

うろりの佃煮

小鮎の甘露煮

漬物

椀物

一、川海老真薯の吸い物

献立は、歳時記を勉強しながら、畑のお野菜や、琵琶湖の食材に相談しながら、考えます。

今は、冬土用の時期。

土用といえば、夏の土用の丑の日を指すことが多いですが、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間ずつを土用と呼び、冬にも土用があるんです。今年は、1月17日から2月3日まで。 1月26日(この投稿の翌日ですね!)が、丑の日です。

やっぱり、土用の丑の日には、鰻を食べて元気を出すのが良いそうです。 ということで、上段の真ん中には、「鰻の伊達巻」を入れました。 鰻巻きではなく、伊達巻なのは、まだ正月の嬉しさの名残かしら。

まだ雪深い木之本ですが、大寒を過ぎ、春の足音が少しずつ近づいてきています。

そんな春の予感をお伝えしたいな、と思い「筍の木の芽和え」はあつらえました。

筍は、師匠が昨春に掘り、ぬか漬けにしてくれていたものです。

けだしをして、ほうれん草と山椒を練り込んだお味噌で和えました。 「蕪蒸し」のかぶらは、先日、師匠と一緒に雪堀りしてきたものです。

柔らかく甘みのある優しい美味しさを温かくいただいてほしくって。

高月に住む、別の師匠のお庭で摘ませていただいた金柑は「蜜煮」にしました。 お鍋の中で金色に照輝くまん丸の金柑を見ていると、それだけで幸せがやってきそうです。

お造りには、細造りにした鯛をしめ、塩ポン酢で作ったメレンゲを添えています。

積もった雪をイメージしたのですが。。。木之本の雪はもっと降り積もってましたね。

天ぷらは、「川海老のかき揚げ」を盛り合わせました。

お店では、琵琶湖産の食材を1つ以上は取り入れたいと思っています。

滋賀県で食に関わるなら、「地元の人たちから愛されている食文化を大切にしたい」と思っているからです。そして、何より琵琶湖が大好きなんです。

辛いことがあっても、湖岸に出て、琵琶湖を眺めれば、スッと心が落ち着きます。

そんな琵琶湖にいつまでも元気でいてほしい。だから、琵琶湖を守る漁師さんたちを応援したい。 (漁師さんたちは、外来植物や外来魚の駆除など、日頃から琵琶湖の健康のために尽力してくださっています。)

そんなわけで、今回は、椀物にも「川海老の真薯」を。

飯のお供に、「うろりの佃煮」と「小鮎の甘露煮」を添えました。

これからも、季節ごとに献立を考えながら、お料理を作っていきたいと思います。

丘峰喫茶店、仕出しも承ります。

どうぞよろしくお願いいたします。


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